■■■ 痛風・高尿酸血症治療薬服薬指導 【疾患名】CP 痛風(Gout)        高尿酸血症(Hyperuricemia) 【有病率】HI 0.13〜0.37% 【好発層】HI 成人男性に多い(95%) 40歳代に頻発 【予 後】 【概要と成因】  MP 痛風:プリン代謝異常症の代表的疾患で,高尿酸血症を共通な生化学的基盤に持つ 症侯群   高尿酸血症:血液中の尿酸濃度が7mg/dl 以上をいう HI       (すべての痛風患者が高尿酸血症であるが,おそらく高尿酸血症の5 %以下が痛風患者である) CP 男性8mg/dl,女性7mg/dl 以上をいう 【分類と症状】 MP 〈痛風・高尿酸血症の分類〉   T.原発性(痛風のほとんどは原因の明確にできない原発性)     @尿酸過生産型      1.原発性プリン生合成亢進型      2.環境因子(高プリン食,アルコール性飲料過剰摂取,激しい運動等)     A尿酸排泄低下型     B @及びAの混合型    U.続発性     @尿酸過生産型      1.細胞の破壊亢進(白血病,骨髄腫,真性多血症)      2.特定の酵素異常症(MP参照)      3.薬剤性(抗悪性腫瘍剤,fructose)     A腎における尿酸排泄低下      1.腎機能低下によるもの(慢性糸球体腎炎などの腎不全期)      2.尿酸クリアランス低下によるもの        鉛性腎炎,高乳酸血症,ケトン体増加(飢餓)        薬剤性(少量の salicylate,thiazide,furosemide,            ethambutol) CS 〈高尿酸血症の症状〉    @症状のないもの    A症状のあるもの     1.急性関節炎症状     2.腎結石     3.急性尿酸性腎症 HI 〈痛風の症状〉    @無症状高尿酸血症    A急性痛風性関節炎      激しい痛みを伴う関節炎で,単一の関節(多くは中足指第一関節)で始まる 末梢に頻発(つま先,足の甲,くるぶし,かかと,膝,手首,指と肘の順)    B間欠期      痛風の発作は1〜2日または数週間以上続くが,自然寛解し無症状期間に入 る約93%の患者は再燃(約60%は1年以内) CP    疾患の進行により間欠期は短くなり,発作も多関節性で症状も重くなる    C痛風結節慢性痛風性関節炎 尿酸一ナトリウムの結晶の集積が明らかに軟骨,滑膜,腱及び軟部組織に現 れしばしば強いびっこや変形をもたらす    D腎障害      最初はタンパク尿,低張尿      腎実質組織における尿酸一ナトリウムの沈着や,尿酸結晶形成により集合尿 細管,腎孟や尿道が閉塞を起こすことによる    E腎結石症 主に尿酸の尿中排泄増加による 【治療薬剤の分類と特徴】 MP T.痛風発作(急性関節炎)治療剤     @コルヒチン     A非ステロイド性抗炎症剤    アリール酢酸系 インドメタシン,ジクロフェナックナトリウム,スリンダ ク     プロピオン酸系 ケトプロフェン,ナプロキセン,オキサプロフェン   U.高尿酸血症改善剤     Bベンズブロマロン,プロベネシド 尿酸排泄剤     Cアロプリノール         尿酸生成阻害剤     DウラリットU          尿アルカリ化剤 【禁忌の薬(理由)】 IR アデニン(ロイコン),イノシン(イノシー顆粒,イノシーF)    まれに副作用として高尿酸血症,痛風,尿路結石,急性腎不全等の症状が現れる 【合併症と対策】 HI @糖尿病 耐糖能異常を呈することによる →カロリー制限     →アロプリノール,ベンズブロマロンを投与する(プロベネシドは経口血糖降 下剤の効果を遷延化する可能性があり,不適)   A高脂質血症→食事療法の遵守         →クロフィブラート系薬剤の投与                  (血清尿酸値低下作用)   B高血圧症→β遮断剤,Ca拮抗剤,ACE阻害剤投与        →サイアザイド剤を中止できない場合,ベンズブロマロン,アロプリノ ールの併用   C尿路結石→アロプリノール投与        →尿のアルカリ化        →十分な尿量の確保   D腎障害→クレアチニンクリアランス30mg/min以下ではアロプリノールは 100mg以 上使用しないほうが無難(重篤な中毒症侯群をきたすことがあるため)       →高度腎機能障害例でアロプリノール 100mgで痛風発作を抑えきれない場 合,ベンズブロマロン25〜50mg併用すると副作用も少なく効果的な場合 がある 【生活指導】 HI 急性発作が寛解した場合の再燃に対する予防法    @肥満患者の体重減少への調節  A強度のアルコール消費やプリンに富んだ食餌等を避ける 【薬物療法以外の特記すべき治療法】 MP 食事療法 ただし食事療法のみによる高尿酸血症の改善は困難    @低プリン食をとる    A糖質,タンパクの制限    B水分摂取を十分にし,尿量1日2l以上    Cアルコール制限 日本酒1合,ビール1本,ウィスキーダブル2杯以内のいず れか    D肥満者のカロリー制限 【疾病に対する注意すべき臨床検査】 CS @血清尿酸値(上昇)   A尿沈渣   B1日尿中尿酸排泄量 C尿酸クリアランス Dクレアチニンクリアランス EFishberg濃縮試験(低下) 【疾病に関する用語】 HI tophus:痛風結節 【メモ】 【参考文献】